ハネハリカイメン

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F-90X 60mm RVP 伊豆大島



真核生物上界 動物界 (後)側生動物亜界 海綿動物下界 海綿動物門
 尋常(普通)海綿綱 角質海綿亜綱 磯海綿目 トクイカイメン科 トクイカイメン属


体長: 5cm


学名: Esperiopsis plumosa


英名: 不詳

漢字名: 不詳


円筒状に立ち上がり、群体は基部でつながっている。質は柔らかく、黄緑色である。表面には細い骨が棘のように突き出している。

海綿には体表に無数の小孔があり、そこからは海水が吸い込まれる。吸い込まれた海水は体内に張り巡らされた水路を通り、大孔から吐き出される。この海水の流れは体内の水路の途中にある鞭毛室という小部屋の、襟細胞という細胞についている鞭毛の運動によって引き起こされる。水流に乗って運ばれた微生物や生物の破片、死骸、排泄物などが食物として取り入れられるという仕組みだ。

結果として海綿は水を濾過し綺麗にするという役割を果たしている。それゆえ、海綿の多い海域では水質が綺麗なところが多いというわけだ。その綺麗な海水の流れを利用して、大孔の中に産卵する魚もいる。

ところが最近は、急激な開発によって水質が悪化し、海綿の浄化能力を上回って、海綿自体も生存ができなくなってきている。綺麗な海辺にリゾートホテルが建ち、汚い海にしてしまっているのだ。

海綿の多くは胎生で、雄が放出した精子を取り込んで体内で受精し、幼生になり放出されるまで親の体内で過ごす。