ムカデミノウミウシ

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F-90X 60mm RVP 伊豆海洋公園



真核生物上界 動物界 後生動物亜界 軟体動物門 貝殻亜門 腹足綱 後鰓亜綱
 裸鰓目 ミノウミウシ亜目 アオミノウミウシ科 ムカデミノウミウシ属


全長: 7cm


学名: Pteraeolidia ianthina


英名: Serpent pteraeolidia (Serpent = ヘビ pteraeolidia = 学名から)

漢字名: 百足蓑海牛


房総半島以南、インド洋、西太平洋に分布する。
沿岸のやや浅い岩礁域、サンゴ礁域に生息する。

背中の蓑は扇状で20前後の対になっている。地色は青や褐色がかった半透明で、幼体は白っぽいが、成長するに従って青くなる。触手には紫のラインが2本ある。

刺胞動物のクラゲやヒドロ虫類を餌とし、刺胞の毒を体内に取り込み外敵から身を守っている。刺胞そのものを取り込むかどうかは定かではない。刺胞自体が個体に触れた瞬間、棘を発射してしまうからである。

共生藻を体内に宿すことが知られている。共生藻が光合成を効率よく行えるように蓑を扇状に広げる行動をする。共生藻は孵化したばかりの幼体には見られないので、その後取り込まれると考えられるが、それは餌のヒドロ虫からではないことが分かっている。なぜならば、ヒドロ虫類は共生藻を持っていないからである。体内に共生藻を持つ意味は、まだ研究段階である。