サザエ

F-90X 60mm RVP 大瀬崎 F-90X 60mm RVP 大瀬崎 写真をクリックすると
高画質でご覧いただけます。
F-90X 60mm RVP 伊豆海洋公園



真核生物上界 動物界 後生動物亜界 軟体動物門 貝殻亜門 腹足綱 前鰓亜綱
 原始腹足目 ニシキウズ超科 リュウテンサザエ科 サザエ属


殻長: 10cm


学名: Batillus cornutus


英名: Top shell (Top = こま shell = 殻、貝殻)
Wreath shell (Wreath = 花の冠、渦)
Horned turban (Horned = 角状の turban = ターバン)

漢字名: 蠑螺


別名: サザイ
サダエ
サタベ
サザイガイ

北海道南部以南、九州、朝鮮半島南部まで分布する。
沿岸の外洋に面した10m以浅の岩礁域に生息する。

外海に面した荒磯にすむものは有棘型で、殻の表面に大きな棘が2列あるが、内湾にすむものは棘が短く1列のものか、無棘型といわれ表面に棘が生じないものがある。棘の無いものは「つのなし」「丸腰」と呼ぶところもある。棘のあるほうが高く売れるが、棘の無いものも味に変りは無い。この棘はサザエの呼吸の為の水の出入管となっている。

殻は重厚で大変堅い。殻高10cm、殻径8cmに達し殻口は円形で厚い石灰質の蓋によって閉じられる。外面は暗青色で、内面は真珠色をしている。

足裏は中央の縦溝で左右2葉に別れ、これを交互に動かして歩く。アワビと同様に夜間大型海藻類・褐藻類を食べる。食べる海藻の種類によって殻の色に変異が生じることがある。

産卵期は6〜7月で緑色の卵を産む。

内臓のほとんどは生殖腺で、雄は黄色、雌は緑色である。

和名の由来はササエ(小家)からきていると言う説、小さい柄を沢山つけた貝という意味からきていると言う説、他にもササハルエダ(碍枝)、サヘデサカエ(塞手栄)からきていると言う説など諸説ある。

食用となり、旬は産卵期前の冬から春にかけてである。刺し身、つぼ焼き、殻焼きなどで食べる。

サザエが夜間移動する習性を利用した「サザエ刺網漁」、たらい舟に乗ってのぞき眼鏡で水中を見ながら、カギのついた長い棹でサザエを引っ掛けて採る佐渡の「たらい舟漁」、海女が海中に潜って採る房総の「海女漁」などの漁法がある。近年は乱獲によりサザエの漁獲量は減少し、高価になっている。資源保護上、採取する大きさに規制があるので注意すること。