タイマイ

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F-90X 60mm G400 シパダン



真核生物上界 動物界 後生動物亜界 脊椎動物門 脊椎動物亜門 爬虫綱
 カメ目 潜頸亜目 ウミガメ上科 ウミガメ科 タイマイ属


全長: 90cm


学名: Eretmochelys imbricata(Eretmos = オーク khelys = 櫂)


英名: Hawksbill turtle (Hawk = 鷹 bill = くちばし )
Hawksbill sea turtle

漢字名: 玳瑁、瑇瑁


世界の熱帯、亜熱帯域に分布する。日本では小笠原諸島、屋久島、奄美諸島、沖縄諸島などに分布する。

体重は50sほどになる。
甲羅の中央板は五枚からなり、その左右に四枚の板、さらにその周囲に小板が並ぶ。
各板の色は半透明で黄色の地に暗褐色の雲形紋がある。
各板は屋根瓦状に重なるが老成すると敷石状になる。

四肢はひれ状で、海中においては、主に前足で推進力を得る。後ろ足は舵を取る程度である。

口先は鉤状に曲がり、鷹のくちばしのようで、これが英名のホークスビル(鷹のくちばし)の由来となった。
この尖ったくちばしや前足で死んだサンゴなどを退けて、間に潜む魚や貝、カニ、エビなどを食べる。

砂地に産卵する。

タイマイは漢字で「玳瑁(タイマイ)」と書き、中国語で「とても美しい」という意味になる。
また、中国語で「とても美しい姿の亀」という意味の「太曼儀(タイマンイ)」が訛って伝わったともされる。

このとても美しい甲羅は「鼈甲(ベッコウ)細工」の材料として珍重され、古くから装身具・美術工芸品に用いられてきた。

もともと「鼈(ベツ)」とは、中国で淡水産のカメのことで、スッポンのことだと言われているが、その甲羅を熱さましや、毒消しに用いてきた。
それが日本では細工に用いる亀甲(カメの甲羅)とまちがえられ、タイマイの甲羅をベッコウ、そしてタイマイをベッコウガメと呼ぶようになった。

1950年代から、乱獲や生息場所の減少などからその数が減り、現在IUCN(国際自然保護連合)レッドリストでは「絶滅寸前種(CR)」、環境省のレッドリストでは「絶滅危惧IB類(EN)」に選定されている。